IPA公式 科目B(事例問題) › データの適切な取扱い 1 / 6

データマネジメント試験 科目B|データの適切な取扱い 問1

A 社は、事務機器・オフィス用品販売会社である。データドリブン経営を推進するために、全社のデータを集約したデータ基盤を構築し、各部門による自律的なデータ活用を推進している。その実現のために、A 社では、“データは生成した部門の資産であり、同時に全社の資産でもある”という考えの下、表1のデータ活用ルールを定めている。

表1 データ活用ルール

No.ルール名内容
1データオーナーシップ・業務システムなどで最初にデータを生成した部門をデータオーナーとする。
・値の加工を行わずにデータを連携・活用する場合、データ基盤上でもデータを生成した部門が、品質・意味に対する責任を負う。
2派生データの責任・データ基盤のデータに対して、値の変換、クレンジング、統合などの加工を行って新たなデータを生成した場合、又は独自の修正を加えてレポートを作成した場合、実施した部門が成果物である当該データのデータオーナーとなり、その品質や内容に対する責任を負う。
3カタログの管理責任・データカタログシステムの稼働維持はデータ基盤チームが行う。
・各データの意味の記述内容の登録・更新・削除は、各データのデータオーナーが行う。
4品質保証の原則・データの活用者は、活用するデータの品質に疑義がある場合、データカタログを参照し、データオーナーに問合せや改善要望を行う。

A 社のマーケティング部の B さんは、来期のキャンペーン戦略立案のために、データ基盤にあるデータで分析することを考え、データカタログを検索した。分析対象とするデータ項目に関する情報を表2に示す。

表2 分析対象とするデータ項目に関する情報

データ項目名連携元部門データ基盤での加工仕様意味
商談確度営業部なし。S:受注目前
A:提案中
名寄せ後取引先名営業部あり。ルールベース処理で表記を統一。分析用に表記ゆれを吸収した取引先名称

B さんは、商談確度のデータを確認したところ、データカタログの意味にはない“C”や“引合中”といった値が多数存在し、一部のデータが未入力であることも判明した。

このままでは正確な分析ができず、キャンペーンのターゲット選定を誤るリスクがある。そこで、B さんは、A 社のデータ活用ルールに照らして、表3に示す四つのアクションを計画し、品質改善と責任の所在を明確にすることにした。

表3 品質改善アクションプラン

アクション内容
1意味欄に該当しない値、未入力などのデータ品質の問題を、[ a ]に報告する。
2恒久対策には時間が掛かることから、来週の戦略会議に間に合わせる目的で、B さんがやむを得ず、分析用データに対して独自の修正ルールを適用してレポートを作成する。この場合、レポートの数値に関する説明責任は[ b ]が負う。
3今後、意味欄に該当しない値が発生しないよう、[ c ]が業務ルールの徹底などの恒久対策を主導する。
4データの実態と意味欄の登録内容がかい離していることから、データカタログの意味欄を正しい状態に[ d ]が更新する。

設問 表3中の[ a ]~[ d ]に入れる字句の組合せはどれか。解答群のうち、適切なものを選べ。

出典:データマネジメント試験(仮称) 科目B サンプル問題(2026年公開) 問1(読点「,」を「、」に改変)